サッカーのスタメン出場が死ぬほど嫌いだった話(前編)

中学生の頃。私は部活動に熱心な生徒だった気がする。

色恋に目もくれず…というわけではなかったが、部活動だけでも全く飽きなかった…。

いや、嘘である。所属していたのはサッカー部だ。

完全にモテるだろうと思ったのが入部理由の大半を占めていた。

当時サッカーに興味も関心もなかった私だが、よく3年も続いたなぁと今でも思う。

「モテるわけなかった」と気づいたのは入部から半年。

モテないのであれば続ける理由はほとんどないように思われた。

しかし続いた。

唯一の支えは入部のきっかけをくれた友人だった。

部活動の時間がいつの間にか学生生活の「憩いの時間」として変わったからだったと思う。

あの時間は本当に楽しかった。

今はもう連絡は取り合っていないが、元気にしているだろうか。

入部当時、サッカーに興味も関心もない私はもちろん初心者だった。

私より上手い人はたくさんいたし、言ってしまえば部活に所属する同級生は全員サッカー経験者。

地元のクラブチームに入るような人の中でただ1人。

サッカーを全く知らない初心者が1人、紛れていたのである。

居心地は良くない。友人がいるとはいえはっきり言って非常にやりづらかった。

周りのみんなもそう思っていたに違いない。

当然、レギュラーなんてもらえるわけもなく。(もらうつもりもなかったが…。)

このまま3年間が過ぎるんだろうな〜っと漠然と感じていた。

しかし、半年、1年、1年半と続けていくうちに、公式試合に出させてもらう機会が増えたのだ。

不思議だった。気づけば初心者の私が2年足らずでレギュラーになっていた。

それも40人以上いる部員の中で、である。

初心者上がりの私がレギュラーに選ばれるはずがない。

にわかには信じられず、試合前にユニフォームに着替えては疑問を抱いていた。

しかし、スターティングメンバーの発表では私の名前が呼ばれる。

公式戦にまで出すもんだから、この試合は捨てているのか?と思ったほどだ、

ここまでくると初心者であってもレギュラーの自覚は芽生えてくるものである。

普通の人なら。

しかし私は普通ではなかった。「レギュラーである自覚」なんて体育倉庫のボール籠に置いて来ていたのだ。

なにせ私は「公式戦に出るのが休みたいほど嫌だった」のである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。