サッカーのスタメン出場が死ぬほど嫌いだった話(後編)

初めて中学でサッカーを始めた。

つまりは初心者だったはずなのだが、私の頑張りが認められたのか、少しずつ公式戦に出させてもらう機会が増えていった。

つまりはレギュラーに抜擢?されたのである。気づけばサッカーを初めて2年経っていた。

毎週訪れる公式戦。練習試合。

スタメンに呼ばれる私の名前と垂れる冷や汗。

そう。私は公式戦に出たくなくてしょうがなかった。

”出たくてしょうがない”のではなく”出たくなかった”のである。

公式戦ともなると誰もが勝ちたいと思う。

勝てると思う試合ならなおさらだが、負けるだろうと思われる試合でも全力を尽くしたい。

その気持ちは私にもある。

しかし、勝てるだろうと思われる試合に負け、全力を出したはずの試合になんの傷跡も残せず惨敗したとなるとどうだろうか。

経験が少ない私が加わることで。

矢面に立たされるのは紛れもなく「私」なのである。

「あいつのせいで負けた」
「あいつじゃなくて○○だったら勝ってた」

実際はこんな陰口を言われたことはない。しかしどうしてもそう感じてしまうのだ。

私は捻くれ者だったのだろうか?

いや、多少なりとも感じてしまうものだと思う。

もちろん私にも至らないプレーは多々あった。いくら経験が浅いとは言え、そんなところでミスをするのか?という部分も多かった。

だからこそ足りない至らない部分は練習で意識した。

足でボールを蹴るという難易度の高い技術力についていこうとした。

意識も変わった。

2年生の後半ともなれば、レギュラーの自覚だって芽生えてくる。

1%もないのかと言われれば、多少はあったはずだ。

でもミスをする頻度は高かったかもしれない。

経験者からすれば下手なミスを犯すのであれば怒りたくもなる。勝てる試合もあっただろうに。

そんな殺伐とした雰囲気は時には必要だ。特に公式戦ともなると、集中力を高めることができる。

だから試合には出たくなかった。そんな雰囲気が何より嫌いだったのだ____

…と、まぁ色々話してきたが、思い返せば人生で一番充実した日々だった。

あの頃の私は部活動や勉学に全力だった。

初心者の私がレギュラーに選ばれたのも、勉強ができるようになったのも、何より”ひたむきな努力”があったからに他ならない。

あの時のひたむきさを今でも持っているだろうか?

人生を全力で生きているのだろうか?

そんなことを夜の車窓に映る自分に、しばらく問い続けた。

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